
でも、正しいおしっこってどんなこと?とも思いますね。
正しいおしっこ習慣を意識していけば、頻尿で悩まされることが少なくなります。
頻尿の悩みは現代病

これは以前より頻尿の悩みで悩んでいる方々が、ネットの普及なども関係して目立ってきているので「自分だけではない!」と思えて、泌尿器科にいく抵抗が減ってきているってことが理由でもあるかもしれません。
しかし、一方では頻尿や尿漏れや排尿時の不快感といった症状を持つ方々が増えているってことも事実です。
頻尿・尿漏れの悩みは現代病とも言え、このストレス社会では「もらしてはいけない」「仕事や遊びの途中でトイレに行きたくなったら困る」「おしっこは我慢したら体に悪い」といった、おしっこに関する強迫観念が日々あります。
こういった思いが頻尿症状などに大きく関係しているのです。
小さいころからのおしっこ習慣を思い出してみる

実はこういったことも頻尿に関係しているのです。
出かける前、寝る前、どこかに入る前などに「今のうちにおしっこをしておかなきゃ!」って気持ちを皆さんお持ちだと思います。
小さいころなら、こういった状況の前にお母さんに「〇〇ちゃん、ちょっとでもいいから全部おしっこしておきなさい!」なんて言われた経験もあるかと思います。
こういったことにより、私たちは無意識に「おしっこをするタイミングを見計らう」ってことをしているのです。
会議の前などに念のためおしっこをしておこう。って思ったりもしますよね。
こういったことにより、どうなるのか?
それは、膀胱(おしっこをためている臓器)のキャパシティがどんどん小さくなるってことが起きるのです。
おしっこは我慢すれば膀胱のキャパが大きくなる

しかし、ここまでにお話したように「この後におしっこしたくなったらまずい」って思う強迫観念から、まだ我慢ができる状態でもおしっこに行く習慣が皆さん大なり小なりついていると思います。
こういったことから早めにトイレに行ってしまうので、膀胱のトレーニングができないまま大人になっていってしまいます。
その結果、その人にとってのおしっこ習慣は、いつもふんばって、いきんで、頑張って、膀胱にたまった少しのおしっこを無理やり出す感じになります。
通常、おしっこはだんだんとでて次第に勢いが強くなっていき、ピーク時を迎えるとだんだんと勢いが弱くなるものです。
いきんでいるとこういった山なりの流れがなくなり、強くなったり弱くなったりを繰り返してしまいます。
このことは『頻尿の原因は普段の排尿習慣が関係している?「正しい排尿習慣」とは』でも詳しくお話をしております。
おしっこの習慣とは、とてもパーソナルなことなので、間違えた習慣を身に着けていても治す機会はほとんどありません。
膀胱のキャパが小さくなればなるほど、少量のおしっこでもトイレに行きたくなり、それが頻尿の症状となっていくケースは多いです。
まずは、少しでいいのでおしっこを我慢するようにして、膀胱のキャパを大きくしていくことを意識しましょう。
頻尿の原因は自律神経や精神的な部分に関係してる

不安感・緊張感といった心理を結びついていて、まだ膀胱にはおしっこがたまる余裕があるのに、敏感に尿意を感じてしまいトイレに行く人は少なくありません。
この習慣がエスカレートしていくと、帰宅してドアノブをつかんだ瞬間に猛烈におしっこがしたくなって我慢ができず尿漏れを起こしてしまうケースもあります。
こういった症状を過活動膀胱と言われていて、過活動膀胱は頻尿の原因としてとても多い病気なのですが、明確な原因がまだわかっていない部分も多い病気です。
今回お話したように、おしっこがしたくなってからも少し我慢する。
こういったことを習慣付けていることにより、過活動膀胱になるケースも減ってくると思います。
まずは、普段のおしっこの習慣を変えることから、頻尿の対策を行っていくことも必要です。
加齢とともに現れる病気による頻尿

おしっこの習慣が正しくないと、膀胱や尿道にストレスを与えます。
若いうちはそういったストレスに耐えられる余裕がありますので、こういった習慣を続けていても頻尿の症状が起きないってことも多いです。
しかし、こういった間違えたおしっこの習慣を続けていると、50代60代になったころに膀胱や尿道、男性では前立腺といった臓器の老化が早く進みます。
そして、おしっこトラブルがいろいろと出てきてしまいます。
例えば、前立腺が肥大しても、ずっと正しいおしっこ習慣を続けてきた人には頻尿の悩みがないってケースが多いのです。
これはおしっこの習慣が正しかったので、排尿の仕組みが障害を受けていないからです。
また、泌尿器科系の疾患にもかかりにくくなっています。
こういった頻尿の原因となる病気は、薬や手術で治すことも可能ではありますが、正しいおしっこ習慣にすることが頻尿の根本的治療になることが多いので、こういった考え方を少しずつつけていくことが必要ですね。